肝臓の負担を軽減し、脂肪と胆汁の流れを良くすることを助けるコリンとメチオニン

酒を飲めばどなたの肝臓にも平等に負担がかかります。たまに度を越して飲んでしまうことがあっても、肝臓には許容範囲があるので多少は大丈夫ですが、連日連夜の飲み会となると、当然ながら丈夫な肝臓にもダメージがあります。

そんな肝臓を守ってくれるのは、特定保健用食品(トクホ)のドリンクでもなければ、コンビニエンスストアで売っている安手のサプリメントでもありません。なんといっても普段の食事です。

肝臓の薬となるような食事とは、いったいどういうものなのかといいますと、「精製度の低い穀類と豆類・新鮮な野菜」「ナッツと種子類」、そして「新鮮な果物」です。

要するに白砂糖、白米、白い小麦粉と、動物性のタンパク質と飽和脂肪酸(バター、ラードなど)を避けて、食物繊維と抗酸化物質を豊富に含んだ植物栄養素をたっぷり摂りましょう、というのが結論なのですが、これを外食で実現するのは困難です。

肝臓がダメージを負っている時に、体内に摂り込みたくない物質の筆頭は化学物質です。医薬品や食品添加物や化学調味料、農薬や環境汚染物質などはダメージを受けている肝臓に追い討ちをかけます。また飽和脂肪酸や白い砂糖も、ダメージの上積みになります。

積極的に摂りたいのは、肝臓の負担を軽減し、脂肪と胆汁の流れを良くすることを助けるコリン(Choline)という栄養素やメチオニン(methionine)を多く含む食品です。
 
コリンは、未精製(または三分づき)の米、同じく未精製の大豆、ヒヨコマメ、えんどう豆などの豆類に豊富に含まれ、キャベツやカリフラワーをはじめとするアブラナ科の植物にも含まれていて、肝機能強化のほか、循環器系と脳の機能の活性化、細胞膜の構成と補修に不可欠な栄養素です。

コリンはビタミンB群のひとつに数えられますが、体内でビタミンB12、葉酸、およびメチオニンによって合成されるため、必須栄養素ではありません。しかし、肝臓にダメージがある場合には積極的に摂りたい栄養素です。
 
メチオニンは、未精製の豆類、ホウレンソウ、ニンニク、トウモロコシ、またピスタチオやカシューナッツなどのナッツ類にも豊富に含まれており、血液中のコレステロール値を下げ活性酸素を取り除く作用があるので、ダメージを受けた肝臓にとってはありがたい栄養素なのです。
 
食材としては、ニンジンやビーツ、アーティチョークといった野菜類が、特に肝臓のダメージを軽減してくれます。

ビーツは、アカザ科フダンソウ属の根菜で地中海沿岸が原産とされていますが、ロシア料理のボルシチに使われることで知られています。ビーツに含まれるベタインというアミノ酸の一種が肝臓の機能を高め、肝臓に脂肪を蓄積しにくくして、脂肪肝や肝硬変を予防するといわれています。

またビーツの赤い色素は、ポリフェノールの一種であるベタシアニンによるもので、強い抗酸化作用によって肝臓を守り、動脈硬化の予防、老化防止、がん予防効果もあるといわれ、注目が集まっています。

アーティチョークは、キク科のチョウセンアザミ属の植物ですが、最近はイタリア料理の前菜として登場することが多くなりました。イタリアでは一般的な野菜として、家庭料理にもよく使われているようです。インドでは二日酔い防止のために飲酒後、お茶に混ぜて飲んでいるらしく、その効果のほどが知れる用途です。

このように肝臓にいい食材もいくつかはありますが、何より普段の食事を充実させることが肝臓にダメージを負いやすい季節を乗り切る最良の手段だとご理解ください。
 
ひと言付け加えますと、上記のような栄養素をサプリメントで摂取するのは賛成できません。単体の栄養素が不足することもよくありませんが、過剰に摂取するのはもっといけません。私たちの体は、単体の栄養素で動いているわけではなく、食べ物から複合的に摂取できる栄養素がチームで働くことで正常に動いているのです。

最後に、ひと頃はやった「一気飲み」は今時やらなくなったようですが、一気ではなくとも飲み続ければ肝臓に負担がかかることを重々お忘れないように、と自戒を込めて申し上げておきます。

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