ビタミンCを含むサプリメントによって喫煙による肺のダメージを保護できるという研究結果

タバコの煙は肺の中で一酸化窒素の過剰生産および炎症の活性化を引き起こし、果ては肺気腫に結びつきます。そんな喫煙による肺のダメージをビタミンCまたはアスコルビン酸に化学物質を組み合わせることで防ぐことができることを示す研究結果が発表されました。

カルカッタ大学遺伝子工学・バイオテクノロジー学部などが発表した研究結果は、ビタミンCを含むサプリメントによって喫煙による肺のダメージを保護できるというもの。

研究者はタバコに露出された肺のダメージを検証するため、モルモットを使って実験を実施。タバコの煙にさらされたモルモットの肺からは、広範囲にわたって肺のタンパク質がダメージを受けており、肺気腫になりやすい状態になっていることを示しました。これらの実験により、タバコの煙に露出された一酸化窒素を含む肺の組織が、酸化ストレスに直接的にリンクしていることが確認されたとのこと。

一酸化窒素には炎症を引き起こす性質があるため、研究者は抗炎症剤で喫煙による肺のダメージを処理する試みを実施。しかし、抗炎症剤では肺タンパク質へのダメージを防ぐことができないことがわかりました。

実験により肺の酸化が問題点であることが判明していた為、研究チームは水溶性の酸化防止剤であるビタミンCの使用を決定。タバコの煙に露出されたモルモットにビタミンCと一酸化窒素合成酵素(iNOS)抑制剤を組み合わせたサプリメントを経口で直接肺に摂取させたところ、タバコの煙で受けたダメージを48~78%も減少させることに成功したとのこと。

ビタミンCとiNOS抑制剤を個別に摂取させるよりも、2つを組み合わせた方が著しく高い効果を示しましたが、ビタミンCだけでもエラスチンという肺組織を機能的にサポートするタンパク質をダメージから保護する効果が認められています。これらの実験結果は、少なくともビタミンCがタバコの煙に露出された肺の酸化ストレスを防御でき、のちに続く炎症反応を抑えることが可能であることを示しています。

過去数十年にわたって禁煙を促す社会的プログラムや公衆衛生プログラムが実施されていますが、いまだに喫煙は一般的な習慣のままです。従って、喫煙者の肺のダメージを減少できる治療法が見つかることは有益かもしれません。

一方で、一酸化窒素はシグナル分子として多彩な生理機能を発揮するため、単に肺の中で一酸化窒素の活動を制限することが安全かどうかまでは、今回の実験で確認できていないとのことです。

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